【新型コロナウイルス】Phase 2開始:6月19日から小売店や飲食店のイートインが再開へ 

シンガポール政府は6月15日、新型コロナウイルスに対応した経済・社会活動の再開について 

Phase 2 (第二段階)に移行することを発表しました。Phase 2は、2020年6月19日(金)よりスタートとなります。 

Phase 2では、小売店やレストランの営業といったほとんどの経済的活動が再開され、同居家族以外の人との交流等の社会的活動への規制も大きく緩和されます。 

  

  

▼シンガポール政府からの発表はコチラ 

https://www.moh.gov.sg/news-highlights/details/moving-into-phase-two-of-re-opening

https://www.gov.sg/article/moving-into-phase-2-what-activities-can-resume

  

  

  

▼状況 

・Phase 1で経済・職場での活動が増加しているにもかかわらず、コミュニティ感染率は概ね安定していることを受けて、Phase 2への移行を決定。 

  

・移民労働者寮での症例発生率も低下しており、新たな大規模クラスターは出現していない。 

  

・Phase 2では、サーキットブレーカーとPhase 1での取り組みを確実に持続させることを目標としている。衛生面や安全管理の原則を維持しつつ、個人間の接触を制限することで、新たな感染クラスターのリスクを大幅に高めることなく、より多くの活動を再開することができるようになる。 

  

  

  

▼Phase 2へのアプローチ 
・いくつかの例外を除いて、Phase 2 では、以下の安全な距離(Safe Distancing)の原則に従うことを条件に、ほとんどの活動が再開される。 

  

A. 個々人が常に1メートル以上の安全な距離を保つSafe Distancingの措置を基本とする 
B. 個人間の1メートルの距離の確保が難しい場合は、各グループが5人以下、且つグループ間の混合がない状態において、グループ間の距離を保つことで代替することができる。※この場合、その他の安全管理措置を講じなければならない。 

  

・同様に、任意の5人までの小グループの集会も再開することができる。家庭内では、一度に5人までの訪問者を受け入れることが可能になる。 

  

  

  

▼再開して良い事業 

  

小売店・飲食店 

  

・小売店は、6月18日23:59以降、物理的な店舗の再開をすることが可能。 
・飲食店も、酒類の提供は22:30までに限られるものの、6月18日23:59以降、店内での飲食の再開が許可される。 
ただし、ライブ音楽、テレビやビデオの上映は、全F&B店舗で当面禁止。 

・ショッピングモールや大型の独立型小売店のような人通りの多い店舗については、収容人数制限が課され、事業者は、敷地内やそのすぐ近くに群衆や長蛇の列ができないようにする必要がある。 

  

  

ウェルネス・健康系事業 

  

・個人の健康とウェルネスに関連した事業、および在宅サービスの再開も認められる。登録されたクラブや協会は、敷地内での運営が許可される。 
また、授業やその他のレッスンも、歌やボイストレーニングのクラスを除いて再開が可。 
高齢者介護サービス、個人の健康診断、美容サービスなど、その他のすべての健康管理サービスも、Safe Distancingが講じられた上で再開される。介護老人保健施設(特別養護老人ホーム、福祉施設、保護施設、成年障害者施設を含む)での対面訪問も、予防措置を講じた上で再開。 

  

・スポーツや公園などの公共施設もオープン。運動場、ビーチ、芝生やフィールド、スタジアム、スイミングコンプレックス、スポーツホール、ハードコート、ジム、フィットネススタジオ、ボーリングセンター、ファンクションルーム等を含む。また、コンドミニアムやクラブなどのプライベートな環境にある同様の施設にも再開することができる。 

  

  

  
・営業が許可されている事業の一覧は、MTIのホームページ(https://covid.gobusiness.gov.sg/permittedlist/)に掲載されており、このリストに記載されている事業は、事業を再開する前に免除を申請する必要は無い。 

 
ただし、現場での業務再開日から2週間以内にGoBusinessポータル(https://covid.gobusiness.gov.sg)を介して現場の従業員の人数を提出する事(Manpower Declaration)が義務付けられており 
また、個人間の物理的な接触を減らすために、引き続き可能な限り在宅勤務をすべての企業のデフォルトとしなければならない。 

  

・許可された事業者が運営する環境、例えば、F&Bの店内飲食や個人が活動のために集まるクラスなどでは、各グループが5人以下の場合に限り、グループ内での1メートルのSafe Distancing要件が免除され、先に示したような総合的な安全管理措置が適用されることになる。 

  

・Phase 2 の開始に向けて、今後、関係機関から様々なセクターに対する更なるガイダンスが提供される予定である。 
安全管理の原則を満たすことができない場合、企業や組織から関係機関に問い合わせ、代替策の確認と承認を個別に確認することも可能。 
いずれの事業や活動も、上記の準備ができてからの再開とせねばらなず、安全管理原則に違反していると判断された企業や組織はオフィスの閉鎖措置の対象となる可能性がある。 

  

  

  

▼例外 

  

・Phase 2の開始時には大部分の活動が再開できるようになる一方で、多くの人が一堂に会する可能性のある活動については再開までまだしばらくの時間を要する。 
国内外の様々な事例から、密閉された空間で長時間にわたる個人間の緊密な接触が起こるような環境では、大規模な集団感染が発生する可能性がある。 

  

上記のような活動は例えば以下。 
a. 宗教的なサービスおよび集会 
b. 図書館や博物館などの大きな文化施設 
c. 会議、展示会、コンサート、見本市などの大規模なイベントや会場 
d. バー、ナイトクラブ、カラオケ店、映画館、劇場、屋内外のアトラクションなどの娯楽施設 

  

・政府機関は、関連する企業や組織と協業し、これらの活動に対して適用されるべき安全管理措置の検討を開始している。後日、政府関連機関より再開に向けてのスケジュールと、営業再開承認に向けてのプロセスについて発表がなされる予定。営業再開の許可は、安全な営業開始に向けての事業者ごとの準備状況と対応能力に応じて個別に判断される。 

  

  

 
▼特定の活動について 

  

安全管理原則とは別に、以下のイベントには個別具体的なルールが適用される 

  

A. 結婚式 
自宅やROM・ROMMでの厳粛な結婚式は、最大10名(神父を除く)で行うことができる。それ以外の会場では、安全管理の原則に基づく会場の収容人数制限のもと、20名以内(神父を除く)で行うことができる。 

  

B. 葬儀 
通夜や葬儀には、一度に20名まで出席することができる。 

  

c. 職場 
現在の職場の安全管理措置は引き続き適用される。雇用主は、従業員同士が集まるような場所がないことを引き続き確保し、常時少なくとも1メートルのSafe Distanceを保つ。 

  

d. 学校および高等教育機関(IHLs) 
2020年6月29日からは、全生徒が毎日通学を再開する。IHLはこれまで、実習や実験室での授業を除いたほとんどの授業をオンラインで実施してきたが、今後は対面学習のためにキャンパスに戻る生徒を徐々に増やしていく。文部省より今週後半に詳細が共有される。 

  

  

 
▼社会の役割 

  

・Phase 2で活動範囲が再開されることで、個人間の密接な接触が増え、コミュニティでの新規事例が増えることが予想される。新たな症例数を抑制するためには、引き続き注意を払うことが重要である。全員が安全管理の原則を守らなければならず、それを守らない事業や活動は実施を避けなければならない。 

  

・定期的に手を洗い、常時マスクを着用し、体調不良の場合はすぐに医師の診察を受けるなど、個々人が衛生管理とSafe Distanceを保ち社会的責任を果たさなければならない。また、必要に応じてSafeEntryでチェックインとチェックアウトを行い、TraceTogetherアプリも活用する。 

  

・友人や家族との再会の機会が広がる中、毎日の接触回数を少なくし、できれば親しい人との定期的な交流に限定することで、自分と家族を守るべきである。高齢者は特に脆弱であるため、特に注意を払い、可能な限り自宅で過ごすようにする。 

  

・個々人が、自分自身と愛する人を守るために、誰もができることを心掛けてほしい。 

  

・Phase 2 は、with コロナ時代に向けた重要な一歩である。 
シンガポール政府として、Phase 3で”New Normal”に到達するまで、対策の緩和を継続することを目指して、引き続き状況を注視していく。 
政府の目標は、感染をコントロールし、高齢者や病状のある人などの脆弱なグループに最大限の保護を提供しながら、経済と社会を漸進的に再開することである。 

  

・一方で、COVID-19前のような状態には戻らないため、期待や生活習慣、規範を調整していく必要がある。これまでの努力を無駄にしないように、規律と警戒心を持ち続け、自分自身の中にある回復力、お互いの連帯感、そして社会としての不屈の精神を持ち、COVID-safeなシンガポールを実現することに協力してほしい。