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【新型コロナウイルス】JSSが来年3月まで延長 – 追加の経済政策が発表に 

8月17日、シンガポール副首相、経済政策担当調整大臣兼財務大臣のHeng Swee Keat氏が、新型コロナ禍での追加の経済政策について発表しました。以下にて概要をお伝えします。 

  

  

▼全文はコチラ(英語) 
https://www.singaporebudget.gov.sg/budget_2020/AugustStatement 

 
  

1.企業・労働者への支援の延長 

  

◆JSS (Jobs Support Scheme) の延長 

  

・最も打撃の大きい航空宇宙、航空業、観光業については、2020年9月~2021年3月までの7ヶ月間、賃金の50%のJSSを継続する。 

 
・建設環境分野については、2020年9月と10月は 50%のJSSを行い、2020年11月~2021 年 3 月までは30%のJSSを実施。これは、建設活動の段階的な再開に合わせたものである。 

 
・芸術・娯楽、飲食サービス、陸上輸送、海上・海洋、小売業は、2020年9月~2021年3月までの7 ヶ月間、30%のJSSを継続して受けることになる。 

 
・残りの大多数の業種については、2021年3月まで、10%のJSSによる支援を行う。 

 
・バイオメディカル、金融サービス、情報通信技術(ICT)など、経営状態が良好な業種については、2020 年 12 月までの賃金に対してのみ、10%のJSS支援を継続する。 

  

詳細はコチラ 
https://www.singaporebudget.gov.sg/docs/default-source/budget_2020/download/pdf/aug2020_jobs_support_scheme 

 
・JSS の延長により、ほとんどの企業において合計17 ヶ月の賃金支援を受けることになるが、10%の支援であっても、支払額は雇用主のCPF拠出金の半分以上をカバーすることになる。これにより、コロナ禍でも従業員の CPF 貯蓄を積み立て続けることができる。 

  

・政府としては、本JSSを最大限に活用して従業員の雇用の維持とスキルアップを図り、COVID-19 後の世界に向けて事業を変革することを強く望む。事業が順調な企業については、JSSの支払いを返却するか、寄付することも可能。(すでに 600 社近くの企業が寄付を行っている) 

  

・JSS以外にも、2021年3月まで利用可能な企業向け融資制度や一時的なつなぎ融資制度など、既存の制度を利用することができる。 

  

  

  

◆雇用成長インセンティブの開始(Job Growth Incentive, JGI) 

  

バイオメディカルサイエンス、金融サービス、ICT分野、公的医療や介護等の成長分野での雇用を支援するために、雇用成長インセンティブ(JGI)を開始する。JGIは、特に成熟した労働者に焦点を当て、労働者のための新たな雇用を創出するための政府の取り組みを支援するものである。 

  

・本プログラムのための総支出額は10億ドル。企業が今後6ヶ月間にローカル従業員の人員を増やすことを支援する。 

  

・本プログラムに該当する企業については、上限を設定した上で、1 年間の新規現地採用者全員の給与の 25%を上限として政府が負担する。 

  

・採用された従業員が40 歳以上の場合、政府の負担額は最大 50%となる。 

  

・詳細は今月下旬、MOMから発表される予定である。 

  

  

  

◆労働者支援 

  

政府は、失業者を支援するために取り組みを続ける。 

  

・”Tripartite Advisory on Managing Excess Manpower and Responsible Retrenchment”を更新し、公平な整理解雇に対する枠組みの整理を続けている。 
今年初めに設立された NTUC 職業安定評議会は、2 万人以上の失業者や失業の可能性がある労働者に対して、新たな雇用を提供した。 

  

・失業中のシンガポール人や大幅な収入減に苦しむシンガポール人を支援するために、COVID-19 支援助成金(CSG)を2020年12月まで延長する。 

・CSGは5 月に導入され、これまでに 6 万人以上に対して合計9,000 万ドル以上が支給された。 

・2020年10月1日からは、既存のCSG受給者と新規申請者の両方が延長対象となる。 

・詳細は9 月初旬に発表予定。 

  

・低賃金労働者に向けては、ワークフェア特別支給制度の受給資格を拡大する。 

  

  

  

2.特定業界への支援 

  

特に航空宇宙、航空、観光の3つの分野が最も大きな打撃を受けているが、これらはシンガポール経済の重要な部分を占めており、他の産業にも影響が波及している。グローバルなビジネス拠点としてのシンガポールの地位は、航空ハブとしての接続性にかかっており、チャンギ航空ハブとその周辺産業はシンガポールの GDP の 5%以上を占め、19 万人以上を雇用している。また観光業は、小売業や飲食業に密接にかかわっている。 
シンガポール政府の第二の戦略は、これらの部門にさらなる支援を提供し、中核的な能力を保持した上での回復をサポートする事である。 

  

  

◆航空業 

  

・”Enhanced Aviation Support Package”に、1億8700万ドルの予算を追加で配分し、2021年3月まで延長する。これにより、航空会社、グランドハンドラー、貨物代理店、空港テナントのコスト削減が実現できる。 

  

・現在働くことができない航空会社従業員のために、一時的な他の分野への再配置プログラムを拡大。正社員を含む約4,000人の新規雇用を創出する。 

  

  

◆観光業 

  

・外国人観光客が来られない今、地元の観光を奨励することによって、観光業を支援する。 

・シンガポール人が利用できる観光クレジットとして、3 億 2,000 万ドルの「SingapoRediscovers Voucher」の支給を決定 

・来月、通商産業省から詳細が発表。 

  

・芸術文化、スポーツ分野のビジネスも、完全な活動を再開するまでには、かなりの時間がかかる事が想定される。このセクターについても、長年にわたって築き上げてきた中核的な能力を維持するために、さらなる支援を提供する予定。 

  

・ナイトライフ産業等については、短期的な開業が現実的ではないかもしれないため、他の活動への移行や撤退を容易にするための支援を行う。詳細は通商産業省から提供される。 

  

  

 
3.ポストコロナに向けた経済構造の変革 

  

ポストコロナの世界はどうなるのか、誰にも分からないが、以下のような要因で、従来とは違ったものとなることは確実。 
a. 米中の戦略的競争は激化し、貿易、技術、世界秩序に多大な影響を及ぼす。 

b. グローバルサプライチェーンは、回復力と信頼性がより重視され、再構成される。 

c. デジタルシフトが加速し、現在のビジネスモデルの実行可能性に挑戦し、多くの仕事を変える 

d. ヘルスケア、サステナビリティ、人工知能など、新たな成長分野が台頭する 

e. 新しい仕事が生まれ、新しいスキルと新しい働き方が必要とされる 

  

・新たなイノベーションに投資してきた企業は、コロナ禍にあっても、新たなビジネスチャンスを見つけ業務を拡大した。 
イノベーションと起業家精神に拍車をかけ続けるために、シンガポール政府は最大1億5000万ドルを用意し、”Startup SG Founder programme”を段階的に始動していく。これは、スタートアップ資本の補助金を引き上げ、メンターシップの提供を継続するものである。 

・通商産業省から今週後半に詳細が発表される予定。 

  

・また、政府横断組織である「Emerging Stronger Taskforce」を立ち上げ、スマートコマースやサプライチェーンのデジタル化等について、企業と効力しながら支援していく。