【海外進出を現地に学ぶシリーズ・建設業界編】 Nylect Engineering Pte Ltd の代表取締役Sim氏との対談インタビュー
Nylect Engineering
Sim氏, 代表取締役
今後5年間の業界予測
今後5年間で建設業界の徹底的な見直しがなされ、現在の難題を乗り切れなかった企業は敗退するとSim氏は予測。
事態を好転しようという最後の試みとして非現実的に低入札を行う破産寸前の企業があると氏は説明。
一方、強い企業は生き残り、新興企業は合併を重ね存続。
Sim氏は、同じような状況を1980年代の「アジア金融危機」の際に経験したと指摘。それでも新型コロナウィルスのような規模の危機にはまだ直面していません。
企業は、ビッグデータのような最新のイノベーションに遅れずについていくことが大事。頑固に伝統的な古い方法に固執している企業は敗退するでしょう。
今後5年間の企業の野望
企業にとって、持続的な革新と若い人材確保と維持が重要であるとSim氏は再強調。
企業は若い人材確保と維持をどのように行っているのか?
中には、必要な知識や経験を得た後に退職する者もいます。10人中2,3人維持できただけでも良い方だとSim氏は考えます。オープンな社風や平坦な組織構造を確保することが重要で、これにより、企業が一個人やチームに頼り過ぎずに済みます。また、従業員間の学びや地位向上の文化を推奨することになるでしょう。
エンジニアリング業界の人材雇用で直面する課題
エンジニアリング業界に対する興味不足から、新卒生を誘致するのは非常に難しいとSim氏は認めています。
建設業界で働くことは容易ではなく、辛い仕事に耐えられず辞めていく従業員もいます。
今後5年間の企業の3大優先事項は?
それは、高い技術力の育成、強力な財務の構築、広範な人的ネットワークの形成であるとSim氏は主張。
企業の成功の主な要因は?
企業の社風は?
誠実な心で社員同士接する(社内・外問わず)。
企業は、従業員全員の意見への尊重に重きを置き、自主性を重んじています。創設者兼取締役であるSim氏は、問題が発生する度に、従業員を助ける為、自ら足を運びます。
又、問題の責任を共有し、いかなる困難や課題も従業員と共に乗り越えるとSim氏は決めています。
過去数年間で業界の中でSim氏が経験した変化は?
1980年代初期、一生懸命であれば誰でも簡単に儲けることができました。しかし年月が経つにつれ、技術的スキルや知識を常に学び、改善しなければならなくなりました。企業も又、他の一歩先を行くために、新しいやり方を模索し、敢えて新しいプロジェクトに挑戦しなければなりません。(例:中核事業の資材設備から始まった企業が、ターンキープロジェクト(価値工学)や、データセンタープロジェクト等に事業拡大)
クライエントのニーズを理解し、それを提供できる能力を携えることの重要性をSim氏は示唆。
過去、今よりも入札は多く、全て既に着手されていました。しかし今は、白紙の状態で渡され、デザインから全て取り掛からなければなりません。そして同時に、規制要件や顧客要件に準じなければならないとSim氏は指摘
しかし、自由で、柔軟性があり又、費用に関してコントロールが効くのでSim氏はこういった仕事の方を好みます。
それでもなお、多くのクライエントは、仕事の妥当性を確認する為に、依然としてコンサルタントを雇い、手と手を取り合って仕事をしています。
新型コロナウィルスから学んだ事
Sim氏は、長い就労経験から3つの教訓を学習:
- 最も利益が出ている時期に全てのお金を使い果たさないこと。景気の悪い時期の為に、常にお金を蓄えておくこと。
- 損切りの時期をわきまえておくこと。
- 常に失敗を恐れず立ち向かう事。非難と責任を押し付け合うことに時間を費やすことなく、問題を早急に解決する事に焦点を当てる事
以前仕事をしたことがある日系企業に対してSim氏が持つ印象とは?
日系企業は高い勤労モラルを持ち、他人の意見に快く耳を傾けるという印象。
日系企業は非常に信頼でき、協力的。
日系企業に対してSim氏からのメッセージは?
Sim氏は信頼性の重要性を強調。プロジェクトを一緒に行う際、全ての企業が同じゴールに向けて、高品質の仕上がりを提供できるよう協力して一緒に働くべきです。
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